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マリヴォー・リーディング公演第2回のお知らせ [お知らせ]

奴隷の島チラシ.png  
2014年11月27日木曜日(18時30開演)と28日金曜日(19時開演)、調布市の「せんがわ劇場」(京王線仙川駅)でマリヴォーの喜劇『奴隷の島全1幕』のリーディング公演をします。入場無料です。ぜひ見に来てください・・・というお知らせです。
写真はそのフライヤー。
予約は調布市せんがわ劇場 03-3300-0611 へ

演じるのは白百合女子大学フランス語フランス文学科学生6人。私のゼミ「リーディングで学ぶフランス古典喜劇」の学生たちです。

「リーディングで学ぶフランス古典喜劇」では、今年は、マリヴォーの喜劇『奴隷の島』を読んでいます。(マリヴォーは 18世紀フランスの喜劇作家、in case...) 私が現代日本語で訳した翻訳台本を使い、リーディングという「演劇体験」を通してマリヴォー喜劇の魅力を発見していく・・・そういう “アクティブ・ラーニング” な授業です。その学生たちが授業の成果を劇場で発表します。

昨年やはりマリヴォーの喜劇『恋のサプライズ2』全3幕中の第1幕をとり上げてリーディング公演をして、今年はその第2弾。昨年のアンケートでは、「えっ、1幕で終わりなの?つづきが見たーい!」というご意見を多数いただきました。そこで、今年は1幕完結の『奴隷の島』というお芝居です。タイトルがちょっと “あやしい” のですが、中身はもちろん抱腹絶倒のマリヴォー喜劇。
ここで「奴隷」と呼ばれているのはマリヴォーの時代の「召使い」のこと。いまの時代だと?・・・そう、ワーキング・プアとか、ブラック企業とか、非正規雇用とかの問題に重ねて見ることができるテーマ。「非正規労働者の島」?みたいな・・・いえ、『蟹工船』みたいなお話ではありません。抱腹絶倒の喜劇です!
ではストーリーは?

ストーリー
アテネの青年貴族イフィクラテスとその奴隷アルレッキーノは船旅の途中嵐に遭遇し、ある島に漂着する。かつて、アテネの奴隷だった者たちが反乱を起こし、アテネを逃れて、この島に新しい“共和国”をつくった。それがこの通称「奴隷の島」。さて、この国のルールがちょっと変わっている。島に主人と奴隷のカップルが漂着したら、有無を言わせずその身分を取り替える、というもの。あっという間に、アルレッキーノはイフィクラテスの主人となり、イフィクラテスはアルレッキーノの奴隷にされてしまう。さらに、もうひと組、アテネの若い女性貴族ユーフロジーナとその女奴隷クレアンティス。やはり難破した船に乗っていて、この島に漂着するが、もちろん二人の身分は入れ替えられて・・・奇妙で不条理なシチュエーションの中に突然放り込まれ、今までの自分とは違う「役」を演じなければならなくなった四人の登場人物たち、はたして、その運命は・・・

リーディングは、もともとは “本読み” のこと。役者たちが、椅子に座って輪になって台詞の読み合わせをする。“練習” のワンステップ。最近は “リーディング公演” という言葉をよく耳にして、これは、観客を前にしてリーディングをするもの。“練習” ではなく、演劇の一形式。台本を手に持って演じられますが、イメージ的には、演奏者たちが楽譜を見ながら演奏するコンサートに似ているでしょうか。台詞を覚えるのはプロでもひと苦労。台詞の丸暗記から解放されれば、言葉の深い意味や登場人物の微妙な心情にもっと近づける。演劇の世界がぐんと広がります・・・というわけで、私たちのお芝居もリーディング公演です。役者(学生)たちは台本を手に椅子に座って演じます。いかにもリーディング?いえ、いえ、これが今回の演出のポイント。舞台上には9つの椅子。登場人物たちは椅子から椅子へと移動する。その移動が人物たちの “パワー・ゲーム” を舞台上に描き出します。“玉座” に座るのはだれ?・・・

マリヴォーは18世紀前半に活躍したフランスの喜劇作家。当時パリで人気を博した「イタリア人劇団」のために抱腹絶倒の喜劇をたくさん書いています(上演はフランス語)。コメディア・デ・ラルテのスタイルを受け継ぐイタリア人劇団は、飛んだり跳ねたり舞台を縦横に飛び回って観客を沸かせました。1725年初演の『奴隷の島』は、このイタリア人劇団のために書かれたもの。なので、けっこうなドタバタ喜劇。リーディング公演にイタリア人劇団ものを選ぶのは相当な冒険です。リーディングでどれくらいこのドタバタ度を出せるかが今回の見どころ。

出演者は全員女子。なので、登場人物は、男も女もぜんぶ女子が演じます。女役はスカートを、男役はズボンを履いているのが目印なので、どうかよろしく。

*『奴隷の島』の翻訳台本は酒井三喜のホームページ
http://www012.upp.so-net.ne.jp/sankis-es/ でご覧になれます。
なおホームページでは、マリヴォー喜劇の現代語訳を他にも読むことができます。
また、現在はマリヴォー『愛の勝利』を鋭意翻訳中。間もなく掲載できると思います。

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マリヴォー・リーディング公演のお知らせ [お知らせ]

12月10日(火曜日夜18:30)と11日(水曜日昼14:00夜18:30の2回)、
調布市仙川にある「せんがわ劇場」というところで、
マリヴォーの『恋のサプライズ2第1幕』のリーディング公演をします。

いま、白百合女子大学フランス語フランス文学科の授業
「フランス古典喜劇を読む――翻訳とリーディング」では、
18世紀の喜劇作家マリヴォーの『恋のサプライズ2』を読んでいます。
私が現代日本語で訳した翻訳台本を使い、
リーディングという「演劇体験」を通して、マリヴォー喜劇の面白さを発見していく・・・
そういう「アクティブ・ラーニング」な授業です。

その学生たちが授業の成果を劇場で発表することになりました。
教室から生まれたリーディング・パフォーマンスです。

リーディングなので、台本を手に持っておこないます。
でも、いわゆる“朗読”のようなものではなくて、身振りも手振りもつきます。
舞台上をあちこちと移動します。けっこうむずかしいシンクロナイズな動きもあります。
ふつうにお芝居として楽しめます。

『恋のサプライズ2』はこのブログでも何度か紹介しました。
抱腹絶倒のフランス古典喜劇です。それを、
いま私たちが使っているふつうの現代日本語で翻訳していますから、
これはもうかなり笑える・・・はず・・・
学生たちのパフォーマンス次第なんですけど・・・
乞うご期待。

出演者は全員女子です。なので、登場人物はすべて、男も女も、
ぜんぶ女子がやります。ちょっと宝塚歌劇な感じですが、それが
みずみずしくもすがすがしいマリヴォーを織り上げます。

ストーリーはというと・・・
ともに愛する人をなくしたばかりの侯爵夫人とシュヴァリエの間に
不意に生まれる恋心 
深い悲しみに沈んでいるはずの2人は、
この変な気持ちを恋心と認める訳にいかず・・・
小間使いリゼットと召使いリュバンの恋と、
衒学者オルタンシウスと伯爵の横恋慕も絡み合い、
さあ、どんなことになるのやら・・・

『恋のサプライズ2』の翻訳全文は、私のホームページ
sanki’s empty space
に掲載されています。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/sankis-es/

3幕のお芝居ですが、今回はその第1幕を演じます。
マリヴォーの喜劇は、ある意味、モーツアルトの音楽のようなものでもあり、
“1楽章”を聞くだけでも十分に楽しめますよ。
上演時間は50分くらい。
ぶらりと覗いてみるには理想的な上演時間。

調布市せんがわ劇場と白百合女子大学(仙川にあります)の「地域連携事業」として行われる公演なので、入場は無料です。
入場無料ですが、予約もできますよ。せんがわ劇場まで申し込んでください。
03-3300-0611です。

みなさん見に来てくださいね。 恋のサプライズ2チラシ.jpg
写真は公演のフライヤーです。

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